ついに開幕しました『髑髏城の七人』Season月!
我らが宮野真守が主演を務める下弦の月初日、11月25日公演を観劇してきました。
まず初めに言っておきたいのは、私は観劇経験も少なく(宮野さん出演の舞台以外観たことがありません)、『髑髏城の七人』という作品にもこの日まで一度も触れたことがありませんでした。
なので過去作との比較はもちろんできませんし、ここもっとこうなったら良いんちゃう?みたいなことすらよくわからないというのが正直なところです。
そんなただの宮野真守ファンでオタクな人間の書く感想であるため、「やばい!!!最高!!!」みたいな語彙力の乏しい頭の悪い感想になってしまっても大目に見ていただけると嬉しいです。
ネタバレせずに書こうと思っていたのですが無理すぎました!人物について語り出すあたりからネタバレのオンパレードなので、まだこれから観劇予定の方で新鮮な気持ちで楽しみたい!演出も内容も知りたくない!という方はご注意ください。
ではでは、そろそろ感想行きます!
やばい!!!最高!!!
好きです……めちゃくちゃ好きです
間違いなくあの会場でしかできないステージ構成、演出の数々。
圧倒されっぱなしでした。多分ずっと口開いてた。
客席が回ることで場面転換をしていくので物語の世界が途切れることがない。会場全体が一つの世界で、私はその世界で繰り広げられる一部始終を観測することを許された名誉ある小蝿くらいの感覚でした。
前半は少し冗長かなと感じる部分がなかったこともないですが、これも味かなと。
後半何だあれ。一番に圧倒された殺陣に関しては、事前の情報で殺陣がやばいというのは知ってはいたのですが、想像の何倍もやばかったです。何だあれ。手に汗握るとはまさにこのこと。
最大の見せ場キタコレ!やっべえ!………は!?見せ場が終わらねえ〜〜どうなってんだよオイ!からの〜?
ウッヒョ!なにこの演出信じられねえ…
眼の前で繰り広げられているこれは…私が今観ているのは何だったっけ…いや違う私はこの世界を、物語を体験しているのだ…
こんな気持ちでした。とにかくやっべえ。
そして『髑髏城の七人』というタイトルとビジュアルを初めて見た時に、
1、2、3…うーんこの人は敵っぽいし…この人はヒロインっぽいから七人には入らなそうだな〜全然人数足らんやないか!
みたいに考えてたので、私が途中からどんな気持ちで観ていたかは後で書きますが、何も知らずに観てよかったなあと思いました(笑)
全体の印象としては、宮野さんのインタビューで
「家族のような繋がりを今は大切にしています」
という言葉が出てきたのですが、私が感じた印象がまさにそれでした。
そこにみんなが集まって会話をしていることが自然で、画になって、安定感があって。その真ん中、宮野さんの熱さが作品全体の空気を作り出しているのをすごく感じました。
初日なのに全く緊張感が伝わって来なかったことを観劇直後は不思議に思っていたのですが、きっとそれがこのチームが持つ“家族感”なのかなと今は思います。(なぜ不思議だったかというと、普段なら出演者から緊張を感じ取ると一気に汗が噴き出して胃が痛くなったりする最弱メンタルを持った私がそれが全くなかったからです。これは結構なことです。)
これから3ヶ月、どんな家族になっていくのかな。
では出演者と登場人物について。特に出番の多かった方々がメインです。
●捨之介(宮野真守)
飄々としていて、でもどこか哀しさを感じるヒーロー。そう、想像よりずっとヒーローでした。
こんな役、宮野さんにはまらないわけがない。
「殺すんじゃねえ、とめるんだ」
このセリフなんてめちゃくちゃ少年漫画の主人公。
真ん中が似合う赤属性。
共演者の方などが宮野さんのことを「太陽」だと言ってくださっていますが、その宮野さんの魅力がそのまま詰まった捨之介。熱くて熱くて温かいみんなの太陽。自然とみんながついて行きたくなるような説得力のある気の良い兄ちゃん感。頭のてっぺんから足の指先まで捨之介でありながら、宮野さんの持つ魅力がそのまま捨之介の魅力になるような、役の作り方と自分の出し方。めちゃくちゃはまり役だと思います。
宮野さん、34歳でありがとう…(?)
大人の余裕とどことなく醸し出される色気。そして何を考えているかわからないようで、いろんなものを見てきていろんなことを考えている、それを感じるからこその言葉の重み。これは今の宮野さんだからこそだなと思います。
そして表情が豊か!茶目っ気のある大人な可愛さ。無界の里に入った時のダンスなんて本当に楽しそうで、見ていて自然と笑顔になる、華やかさのある捨之介。
着流しに草履姿が似合いすぎていて、立ち姿が本当に様になる。ステージ上での見せ方に関しては本物のプロフェッショナルなのだと改めて見せつけてくれました。
舞台でも台詞が本当に聞き取りやすくて、今なんて言ったの?っていうストレスを一切感じませんでした。力の限り叫んでも、囁くような声でもそれは変わらず。声優としての活動が舞台でもこんな風に活きてくるんだなあ。そしてやっぱり声が良い。宮野さんは髑髏城関連のインタビューなどを読んでいても自分の立場を「声優」として語っていて、決してそこにマイナスな意味は無く、だからこそ出来る表現であったり逆に舞台での経験を声優としての活動に活かすことを考えていて。上手く言えないのですが、声優な宮野さん、大好きだな。
ステージ上は平坦な場所ばかりではなく、水もあれば段差や傾斜のある場所もある。そんな中をずっと草履で動き回るということがどれほどのことなのか私には想像もつかないのですが、その懸命に立つ足元を常に見ることの出来る通路側の席だったことは本当に幸せでした。
●天魔王(鈴木拡樹)
私は宮野さん以外の役者さんについてはほとんど何の知識もなく、ブログやツイッター、雑誌のインタビューなどを見て何となくこんな感じの方なのかな〜みたいに思っていた程度で。鈴木さんに対しては、前に出過ぎずいつも穏やかに笑っている、一言で言うなら「大和撫子」タイプ。宮野さんと並ぶことが多いからかもしれませんが、すっきりとした顔立ちと華奢さが際立っている印象でした。
天魔王登場時の私「!?!?!?」
あっ!これは天魔王ではなくてその親玉で、天魔王はこれから登場するのかな!(混乱)
いや今天魔王って言ったぞこの人…
すずきひろきさんはどこ…?VS嵐で物静かに微笑んでいたあのお方は…?
「憑依型」「カメレオン俳優」とは聞いていたのですが、実際に見ないことにはわからないものですね…
私の想像でしかないのですが、そもそも2.5次元というジャンル自体が、2次元のキャラクターがそこにそのまま存在しているかのように見せることを求められる場所なのかなというイメージがあるので、鈴木さんがどういう経緯で2.5次元で活躍するようになったのかはわかりませんが、なるべくしてトップランナーになったのだなとすごく感じさせていただきました。自分の特徴を役の魅力として活かすタイプの宮野さんとはもしかしたら真逆のタイプの役者なのかもしれない。
そして先ほど華奢と言いましたが、天魔王の鎧を身につけてお芝居しているとそれを感じさせないのはすごいなあと思いました。捨之介が天魔王の身代わりとして鎧を着させられた時、改めてでか!と思ってそこで体格差を感じることになったのでした。(というか体のでかさで捨之介だってすぐにバレそうな気がするのですがみんな天魔王のサイズ感がよくわかってなかったのかな!)
捨之介によって鎧を剥ぎ取られた時にあんなにも惨めに見えたのは、元の体格が華奢だからこそな気がします。
●無界屋蘭兵衛(廣瀬智紀)
う、う、美しい…
ふんわり美人。ゆるく微笑んだ表情はまさに2次元。微笑みの貴公子。
放っておけば消えてしまいそうな儚さを持った蘭兵衛様。こっそりファンクラブとか出来ていそう。
天魔王から信長の血を飲まされた時、まず口移しの時点でウホッ!となったのですが(すみません)、虚ろな目で口元から血を垂らしている姿で私の脳内オタクが大爆発しました。何という2次元!「最高かよ…」という心の声が漏れていなかったことを願います。
蘭兵衛さんに関しては気持ちの悪いオタク視点で見てしまったところがある気がしますが、ちゃんと真面目に見ていたんだよ!ちょっと脳内オタクが騒いだだけです。
●兵庫(木村了)
パワフル!台詞を一言言うだけでもめちゃくちゃ体力を使いそう。
仲間を従えながらもどこかおバカなところもあり、でもみんながついて行きたくなるのがよくわかる魅力的な愛すべき兄貴っぷり。捨之介の次くらいには兵庫のテンションが作品の色を左右することになるのではないかというような重要な役割だと感じました。
恋にも仲間にも一直線。めげない兄貴は見ていて気持ちが良かったです。
●霧丸(松岡広大)
小柄で身軽、よく動く。無鉄砲で生意気な少年。なんというか、キャラ設定が全体的に2次元的なんですよね。髑髏城の7人で乙女ゲームが作れそう。
捨之介と並ぶと本当に小柄で少年っぽさが際立って見えました。キャストの年齢的にも10歳以上も離れてるんですよね。だからこそ捨之介が霧丸を説き伏せる場面にも説得力があったように思います。
物語中での成長具合もそうですし、一番最後のセリフも霧丸だったり、第2の主人公という印象を受けました。
末っ子感がとてもかわいい。誰と並んでもかわいい。
帰ってからまず年齢を調べました。
恐るべし…恐るべしよんじゅうきゅうさい…
私の記憶が正しければ一番最初の登場は歌のシーンからだったと思うのですが、正直天魔王の登場時と同じくらい驚きました。
このお方が極楽太夫…だよね…?このとっても可愛らしいアイドルのような歌声の持ち主が羽野晶紀さん演じる極楽太夫…?そして喋り声も可愛い。見た目も可愛い。ナンテコッタ。
母親のような包容力はありつつも、蘭兵衛とも兵庫とも恋愛が成り立ちそうな気さえしてくる。
もうすぐ50代だなんて嘘だろ…
過去があって今のこの人たちがいるのだという、とにかく登場人物のキャラ設定が厚くて、誰を主人公にしても物語が一本作れそうだなと思いました。
あとは裏切り者の渡京がまさか7人のうちの一人になるほどの重要人物だとは思っていなかったし、それ以上におっとうがまさかの七人目とは…
1、2、3、4、5、6………7人目お前かい!
ってなりますよね。
登場しただけで笑いが起きるのつよい…いい味を出しておられました。
下弦の月チームの公演を観て思ったのは、福士くんの捨之介が観たい!ということでした。須賀健太くんの兵庫もめちゃくちゃ気になってます。
私が宮野さん出演の舞台でWキャストのもう一方も見たいと思ったのはこれが初めてのことです。
最後に殺陣について。
捨之介にものすごい殺陣があるという話は聞いていたのでとても楽しみにしていたのですが、まさかあんなことになっているとは…
刀で敵を斬っては霧丸に刀を渡し、研がれたものをまた受け取っては斬っていく。後に「百人斬り」と呼ばれているシーンだと知りました。上手い下手は私にはわからないのですが、素直にすごい!これ考えた方(中島かずきさんなのでしょうか?)は天才か。
ここで最大の見せ場きたか…いや待てよ、天魔王とまだ戦っていないだと!?そう、まだ殺陣は続くのです。マジかよ…
「第六天、他化自在天!」「第五天、化楽天!」「兜率天!」「夜魔天!」「忉利天!」「四王天!」と斬りつけた刀を引き抜くと中から新たな刀が出てくるというマトリョーシカ方式によって六つの刀で斬りつけ鎧を剥ぎ取っていく展開(説明が下手すぎる!)、アツすぎませんか!?特に思春期に何かしらを患ってきた私のようなオタクにとっては、秘められし我が左目が疼き出す案件すぎました。ピークが行方不明。
そしてそのあと、城から抜け出した七人の川での戦闘シーン。まず川の登場で大興奮だったのですが、スローモーションだと!?なんだこの演出やばい。ゆっくりした動きって、普段使わない筋肉を使うから絶対きついじゃないですか。しかもなんと水の中。ステージ上にいる全員が同じスピード感で動いている。どれだけ稽古を重ねたんだろう。
最後に七人が並んだシルエットには思いっきり拍手を送りました。名シーンが過ぎるでしょ!
ここにSeason月も並ぶのかな。
パンフレット、インタビューもしっかりあってそれぞれのWキャストに対してのコメントも載っていたりで楽しく読ませていただきました。
そして写真が良い。とても好み。
これ以上チケットを増やせば破産する!と思いながらもちょこちょこ余っているのを見かけると取ってしまうんですよね…意志の弱いオタクなので…
そして勢いでまさかの上弦の方のチケットまで取ってしまったよ…
お金さえどうにかすればこういうことができてしまう立場で環境にあることを改めてありがたく感謝するとともに、何度も見られるから…ではなく、一公演一公演大切に目に五感に焼き付けたいと思います。
毎日夜空を見上げながら、あちらにもこれから先ずっと、綺麗な月が昇りますように…とお祈りする日々です。
私の願いはただ一つ。この舞台に関わるすべての皆さんが、怪我なく事故なくトラブルなく千龝楽まで走り抜けられますように。
ここまで読んでくださってありがとうございました!