MMのひとりごと

とある地方住みオタクの雑記

アラサーオタク、始まりの“輝き”に再び出会う

見終わってしまった……

STAR DRIVER 輝きのタクト』全25話と劇場版、すべて見終わりました……

出会ってしまった…10年以上の時を経て、再び出会えてよかった。

それが今、このタイミングで本当によかった。

 

笑えるほどのキラキラ感。恋に友情に青春。我々大人が忘れてしまったものが全部詰まってる。

眩しいな、銀河美少年……

前だけまっすぐ見て、今を全力で生きてる。自分の持つ力を疑わずに、無鉄砲でも突き進む。

 

この歳になって就活すんの、しんど……と死んだ魚の目になってる自分には、あまりに眩しすぎました。歳を取るごとに、やりたいこととやるべきことが一致しなくなってくるんだよなあ悲しいことに……

たぶん初めて見てた当時は、ぶっ飛んでんな~~~~~~!って作品を普通に楽しんでたような気がする。あの時の自分はまだ、この作品の本当の“輝き”に気付いていなかったんだなあ。なぜなら自分もまだ、その“輝き”の最中にいたのだから。

 

あと今回見てて思ったスタドラのすごいところは、いわゆるロボットバトルものなのに人が一人も死なない!ってこと。こんな作品珍しいですよね。でもスタドラにとって重要なのは、そういった命のやり取りとか勝ち負けとかじゃないんだと思うんです。何せ青春バカばっかりですからね!

8話のサイバディでの大喧嘩もそうですし、最終話なんてその最たるところで。世界が救われても親友が救われなきゃ意味がない!と、たった一人を救うために世界を危険にさらしたタクトくん。そこに迷いはないんですよ。

 

行っけぇ!!タクトーーーーー!!

この物語は、「主人公が好きな子から呼び捨てで呼んでもらえるまでの物語」だと監督が言ってました。

ラスト、世界の命運がかかった戦いの最中も、ワコちゃんは「2人の男の子を同時に同じくらい好きになっちゃった私の気持ちがわかる?」みたいなこと言ってて、知らんがな!!って突っ込んでしまうんですけど、この物語ってそういうことなんですよね。

 

たぶん最初に見た当時は、ワコちゃんに対してなんなんだよ!って思ってたような気がしますが、今は全くそんなことはなく、そりゃ選べんわな~~~~~わかるわかる、しっかり苦しみな!みたいな気持ちになってます。

きっとワコちゃんとスガタくんはずっと両想いだったけど、それは悲しい運命によって繋がったものでもあって。そこにタクトくんが現れてすべてぶっ壊してくれたことで、ようやくワコちゃんは普通の女の子として恋愛ができるようになったんですよね。

島を出たらもしかしたら全く違う男の子と恋愛をするかもしれないし、それはタクトくんもスガタくんもそうで。でも3人は、お互いのために命をかけられる特別な関係なんですよ。それでいいんですよね。これは今の年齢になったからこそそう思えるようになったのかもしれないです。別にどちらか選ばなくていいよ!って。

 

そうそう、今回見ててスガタくんのことめちゃくちゃ好きになっちゃったな。タクトくんが王子様なら、スガタくんはまさにキング。なんというか、生まれながらに王の気質を持ってる人なんだろうな~というのが随所に感じられて興奮したんですよね。

何話だったかの食事中に、「タクト、醤油」みたいに言ってたの笑ってしまったな…昭和の亭主関白親父かよ!ワコちゃんのことも、本人の気持ちとか無視でタクトくんに「婚約は破棄する」とか「ワコをやる」とか勝手に言ってるところもな、こんなナチュラル傲慢男子、2次元でもなかなか出会えない逸材ですよ。めちゃくちゃいいですね。

 

スガタくんもさ~~~やっと解放されたわけじゃんね……スガタくんは自己犠牲がすぎるし、それでいいと諦めてたんだろうなって思ってたんですけど、もしかしたらタクトくんがザメクぶっ壊してくれること信じてたのかな…と今なんとなくそんな気もしてます。

 

つまりこの物語は、「タクトくんが好きな女の子に呼び捨てで呼ばれるようになる物語」であり、「ワコちゃんが普通の女の子として恋愛ができるようになる物語」であり、「スガタくんが人のことを本気で信じられるようになる物語」なのかもしれない。

 

 

あとこれは五十嵐監督のスタイルでもあると思うんですけど、設定や状況を説明しすぎないところが本当によくて。我々に想像する余地を残してくれてるんですよね。結局サリナ部長や副部長の正体について明確には言及はされてないですし、解決してないことも多すぎる。

タクトくんは父親をぶん殴ることに成功しましたが、別に和解はしてないですよね。する気があるかどうかもわかりませんが…

なんかそういうことを、全て描き切らないところが好きなんですよ。

 

まさに「人生という冒険は続く

 

劇場版で少しだけ未来が描かれてましたけど、それも更に謎が深まるというか、むしろ風呂敷広げてない!?という(笑) そこんとこ詳しく!という気持ちになってそのまま終わるところがスタドラだなあ…好きだなあ…

いや~~~劇場版の最初、めちゃくちゃわくわくしましたよね。作中で唯一出てこなかった「冬の風」がここで来たか~~~となったし、銀河美少年の登場シーンよ…最高か?

「人が飛んでる!銀河美少年だ!」

そして颯爽とウインクをキメるタクトくん。

もうこんなん、スタドラが帰ってきた!って泣きながら笑うやつじゃん…は~~~~~~~……

 

 

最後に宮野さんの話をしますけど、

私は宮野真守さんのことが大好きなのに、タクトくんを見ていても「宮野さんが演じているタクトくん」という認識はいつの間にか全く消えてるんですよ。そのくらい、あの声、喋り方、全て含めて「ツナシ・タクト」という人物は存在していたというか…

オリジナルアニメのよさって色々ありますが、先入観というものが誰にもないことはかなり大きいと思うんですよ。だからキャラの声が自分のイメージと違うなんて感じる人もいないし、初めからその声含めて一キャラクターとして認識する。つまり、その声でしかキャラクターの声を想像できないんですよね。それってすごいことだなあと思うんです。

 

宮野さんのスター性がここまで活きてくる役って中々ない。というか、宮野さんじゃなきゃタクトくんの“輝き”をここまで引き出せなかった気がする。

出会っちゃったんだなあ。激しく共鳴し合う2人に、出会ってしまった10年前。転がり落ちて、そりゃ始まってしまうわな…

 

 

 

本当はね、この流れで続けてホスト部見ようかな~~~~なんて思ってたんです。いや~~~…ちょっとしばらくは無理そうです。不器用オタクなもので、一つのことで頭がいっぱいになると他のものが入る余地がなくなってしまうんですよね…

 

すごい作品ですよほんと。これ日曜5時枠でやってたんだもんなあ。

私はね、こういう攻めたオリジナルアニメがもっともっと見たい!

 

 

は~~~~~~~

アラサー女の銀河も輝くかなあ……

なんてね。

 

 

ではでは、

ここまで読んでいただきありがとうございました!