FRONTIER発売から1週間が経ったので、あらためて感想を書いてみます。
楽曲や特典映像、いろいろな番組出演など語りたいことはたくさんあるのですが、まずは楽曲について。
01.FRONTIER
02.BREAK IT!
03.Evolve
04.Naked Tango
05.Fight for love
06.NEW ORDER
07.TRUST ME
08.Can't Ever Let You Go
09.Magic(WEST LA REMIX)
10.DON'T STOP
11.シャイン
12.ただ、そばにいて
この流れがまず完璧なんですよね。曲順にはこだわったという宮野さんの言葉に納得です。
私は特に、Evolve→Naked Tangoの流れとNEW ORDER→TRUST MEの流れが好きです。
そして何より、これだけバラエティーに富んだ楽曲が集まっているにもかかわらず、全くごちゃごちゃしていない。むしろすごくまとまりがあるのがすごい。これが宮野真守のアルバムだなあと感じます。
ブックレットの印象もあるかもしれませんが、私は美術館を観ているような感覚で聴いていました。
続きから一曲一曲について語ってます。
「FRONTIER」
『最前線』という言葉が印象的に何度も出てくることで意志の強さを感じます。
これはいろんなところで言われていますが、Cメロの『数々の通過点(passage,) 全てを壊して(BREAK IT!) たどり着いた新体制(NEW ORDER)』の部分は初めて聴いたときは鳥肌が立ちました。宮野さんの大事な節目になる楽曲にはいつもSTYさんが居てくれてるんだなあとあらためて気づかされました。
この曲をリード曲にするのも挑戦だったと語っていましたが、ライブの最後で歌われそうなこの曲からアルバムが始まるというのがまたすごいなあと感じますね。
「Evolve」
ロックでありながらも切なさを感じるメロディと、美しいコーラスが宮野さん楽曲らしくて好きです。英語がまたすごく心地良く感じられるんですよね。
この曲が紹介されるときによく“ソリッドなロックチューン”と表現されていますが、正直ソリッドとは?となっていたので調べてみました。
「硬い。中身のある。充実した。シッカリとした、まとまりの良いシャープなサウンドを形容する時に用いる。」
だそうです。なるほど。(こちらのサイトから引用させていただきました)
「Naked Tango」
何回聴いてもここで雰囲気ががらっと変わるのにはすごくわくわくします。メロディも歌詞の世界観も、物悲しい大人な雰囲気があってすごく好きです。
“僕”が出てくるので男性目線だとは思うのですが、歌詞がわりと女性的な印象を受けました。このメロディと世界観に合わせるためにあえてそういう風にしているのかなあとも思います。
いつか市川さんのジャズ曲のMVを見てみたい!
「Fight for love」
宮野さんの一般的なイメージからすると、こういう明るいポップスはたくさん歌ってそうなものですが、意外と今までにあまり無いんですよね。
『I'll never stop この恋を let's start』『愛まで step 輝く目は star』歌詞が可愛くて爽やかで、聴いてるだけで若返りそうな気になります(笑)
恋愛をしている人の視点の曲は多いですが、“恋愛応援ソング”というのはなかなか無いですよね。
拍の取り方が独特で、いざ歌おうと思うと歌えない気がします。
「TRUST ME」
ラップ部分の男らしさと、それ以外のときの中性的なセクシーさの歌声のバランスが最高。それが混ざり合う瞬間がまたたまらないんですよね。手拍子のような音の使い方も好きです。聴けば聴くほど好きになる曲。NEW ORDERからの流れも完璧だと思います。
ライブが本当に楽しみですね。こういうセクシーな曲でパフォーマンスをするときの宮野さんは、すごく世界観に入り込んでいて最高にかっこいいです。
「Can't Ever Let You Go」
「決してあなたを手放すことはできない」という意味ですね。1週間経った今、一番ハマっているのはこの曲かもしれません。
サビの切なげに出すかすれ気味な高音がたまらない。特に一番最後の『君の笑顔があればいい』なんかは胸が苦しくなるぐらい好きです。これは永遠に聴いていられる…!
歌声でいうとアルバムの中でダントツで好きです。宮野さんの柔らかい声とバラードの相性はやっぱり最高。
「Magic(WEST LA REMIX)」
一番衝撃だったのはこの曲で。
原曲が大好きなので、なんてことしてくれたんだ!と初めは戸惑いましたが(笑)、何回も聴いているうちにクセになるんですよね。ここまで雰囲気を変えられるのはすごい。
そしてこのアルバムに入れるならば間違いなく原曲ではなくこっちだとも思います。
AMAZING!の時の「…君へ」のような感じで、バラードコーナーの始まりに歌ってもいいんじゃないかなと勝手に思ってます。
「DON'T STOP」
忘れがちなんですが宮野さんも作詞に参加しているんですよね。そしてこの「アルバムの10曲目」というのが個人的にネックなんです。
「Calling」や「白昼夢」など、普段表には出ていない宮野さんの心情が強く出ている楽曲が多いような気がします。あくまで私の感覚ですが…
気になったのは、『生きる意味をくれた 君の瞳に 何を捧げよう』という歌詞。なんか重い!(笑)これでこそ宮野さんという感じもしますが。
一般的なAメロBメロサビという流れではなく、いろいろな展開をするのがまたかっこいいんですよね。
ライブで大声を出す準備はできています!
「ただ、そばにいて」
今回のアルバムで一番に刺さったのがこの曲なんですよね。
まずメロディが好きだというのがあるのですが、歌詞を聴いてみるとすごく共感できたりもして。心が洗われる感じがします。
最後のサビで、初めは静かに始まり、力の入った歌い方に変わるところがすごく好きで(説明が下手ですみません)、あそこの歌い方だけで毎回涙が出そうになります。
雑誌のインタビューなどで語られていましたが、この曲が作られるきっかけになった「あなただけじゃない」という由潮さんの曲もまた素敵なので、ぜひ聴いてみて下さい。
由潮「あなただけじゃない」https://youtu.be/WKyCoENfuX8
そしたまた「FRONTIER」に戻ってくるわけですが。
ここでもう1度聴くと、また違って聞こえます。
初めに聴いたときは、戦っている強い男の背中を見ているような感覚だったのですが、一周回って聴く「FRONTIER」には、守るべき人たちの姿と支えてくれる人たちの姿が見えるような気がします。もっとずっと強い。まさに“I'm standing strong”だけど独りじゃない。
全体を通して、聴けば聴くほど好きになるスルメ曲ばかりだなあという印象です。
実をいうと、最初に聴いた時点で大好きだと思ったのは「Evolve」と「ただ、そばにいて」ぐらいのものでした。ですが今は全曲大好きです。
そしてやっぱり流れが本当に美しいんですよね。ライブの流れもそうですが、宮野さんのこういう構成力には本当に感心します。
私がいつも思うことですが、宮野さん自身が全曲作詞をしていないからこそ生まれる楽曲があるし、他の人の世界観の楽曲を歌うからこそ役者としての力が活かされると思うんですよね。
特に「Naked Tango」や「TRUST ME」なんかは、宮野さん世界観では絶対に出てこないと思います。
宮野さんもよく、自分はシンガーソングライターではないということを言っていますが、私は今の宮野さんのスタイルがすごく好きだなあとあらためて思うことができました。