『ウエスト・サイド・ストーリー 』season1 inステージアラウンド
全公演終了、本当に本当にお疲れ様でした!
終わった…終わってしまった…
公演期間中、何度も何度も“終わりのない夜を叶えてくれ”と願ったものです。幕を閉じた後、自分はロスでどうにかなってしまうのではないか…そう思っていました。それなのに今は寂しさ以上に不思議と幸せで満たされて、清々しい気持ちでいっぱいなんです。なんなら千秋楽の公演前のほうが未来を思って先行ロスに陥ってたくらいで…本当に変な人間ですよ私は。
今回は感想というよりも、ウエスト・サイド・ストーリーが幕を閉じた今まだ纏まらない私の気持ちを整理しつつ、作品への想いを語りたいなと思って文字を打っています。
お付き合いいただけますと幸いです。
本当にすごい公演でした。終演のアナウンスが終わっても鳴り止まなかった拍手が、皆さんに届いていたことを願います。あれが私たちの心からの気持ちでした。
あんなの永遠に拍手したい。
そこにいる全員が命がけで、その物凄い熱量を全身にビリビリ感じて涙が止まりませんでした。そして何より印象深かったのは、最後だからといって気負うことなく、むしろのびのびとしたパフォーマンスで“楽しい!”を全身から発する皆さんの姿。
ビチャビチャに泣いたけど、それと同じくらい笑ってたんですよ、私。
あの拍手を贈れて、
泣いて笑って、
もう何も悔いはない。
そう心から思えるくらい楽しい楽しい宮野さんトニーの千秋楽でした。
本当にすごかった。一生忘れません。
宮野さんにこんなことやってほしいな~こんな宮野さんが見たいな~という話は色々してきてるのですが、
『ブロードウェイミュージカルに出演する宮野さん』
これはダントツでした。
情報が解禁された時は泣くほど喜びました。
しかも主演。
またあのステージアラウンドの真ん中に立つ宮野さんが見られるんだ…!
何がなんでも初日に観に行くぞ!通うぞ!と意気込んだのを覚えています。
宮野さんにとって初のミュージカル主演の記念すべき初日に立ち会えたことも、トニーとして生きた日々の終着点である千秋楽を見届けられたことも、とてもとても幸せです。
宮野さんのトニーに魅せられた2ヶ月間。
ステージ上のどこにいても目を引くオーラと抜群のスタイルは、本当に舞台俳優としての強みだなあと改めて感じました。
みんなに慕われる気さくな兄貴。Jetsを抜けても仲間たちを思う気持ちは変わっていないのだとその表情や細かい仕草からも伝わってきて、初日から元リーダーであったトニーとしての説得力を感じていました。
社会や大人たちに憤りを感じながらもそれを押さえ込んで自分自身で処理できる大人な面、リフの頼みを断れない人の良さ、そのリフの喜んだ姿を見送るお兄ちゃんの微笑み。
そして何よりマリアに出会い、恋を知った時の純粋な瞳。
宮野さんを好きになってもうずいぶん経ちますが、初めて見る瞳をしていました。10代の男の子でした。
彼のトニーとして生きる魂が年齢や見た目を超え、見た目を変えていた。
盲目的でまっすぐすぎる、大型犬のような少年らしい純粋さが本当に愛しくて。
マリアを見つめるキラキラとした視線、情熱的なキス、頭を撫でる柔らかい手つき。そして愛しくてたまらないんだという声色、息づかい。
声の表情の豊かさは言うまでもなく。一言に込められた圧倒的な情報量。その一言に“生”を感じる声。
「僕は敵じゃない」「君がいるからね」
好きなセリフはたくさんあります。きっと声優としての今までの経験がこういうところでも活きているのだろうなあ。間違いなく宮野さんだからこそのトニーになっていたと思います。
たった1日を懸命に生きるトニー。その笑顔も、涙も、幸せも、絶望も、怒りも。全て全て愛しい。
血を吐くような、地を這うような、ラストの叫び。声にならないような声。見ていて痛々しくて苦しくて、どうしても目を反らしたくなってしまう。
宮野さんの、今までの経験と人生と人柄が全てが滲み出たようなトニー。魅力的なトニーをありがとう。
星空の彼方まで届きそうなTonightでの幸せな歌声が今も頭から離れません。
何度も通う中、宮野さんだけでなく気づけばカンパニー全員のことが大好きになっていました。
純粋な初々しさと男らしさ、その中に感じる繊細さが魅力的な蒼井翔太くんのトニー
とにかくプリティでチャーミングで、そのキラキラした大きな瞳に恋した北乃きいちゃんのマリア
凛とした雰囲気と包容力、説得力のある歌に魅せられた笹本玲奈さんのマリア
圧倒的な存在感とお茶目さ、表情豊かでダイナミックなパフォーマンスに心を奪われた樋口麻美さんのアニータ
常にマリアと同じ目線で語りかける優しくてかわいいアイドルのセンター兼リーダーのような三森すずこさんのアニータ
明快な歌とセリフにトニーの前でだけ見せる“弟”の表情がキュートな小野田龍之介さんのリフ
ヤンチャで等身大な10代男子としての感情表現の豊かさが微笑ましい上山竜治さんのリフ
生き生きと常に変化をもたらし“ワル”の顔と笑顔のギャップにやられた中河内雅貴さんのベルナルド
エスコートがスマートで紫のスーツ姿が似合いすぎる男前な水田航生さんのベルナルド
シングルキャストの皆さんも本当に魅力的で。
私は特にグラッツィエーラさんの絵に描いたような高飛車っぷりや、ドクの若者たちを見つめる包み込むような優しくて切ない瞳が大好きでした。
他にも、誰よりも楽しそうなコンスエロちゃんや、ちょっとどんくさいベビージョン……語り出せばキリがありませんが、そんな魅力的な登場人物たちがあのステージ、あの世界で紛れもなく“生きて”いました。
毎回新たな発見があり、その度に今日はこの人のこのシーンが素敵だったなと思えることも幸せで楽しくて。
初めて観劇した時の感動は今でも鮮明に思い出されます。そこにはマンハッタンの町並みが、ウエスト・サイド・ストーリーの世界が広がっており、そこに生き生きと存在する人々、心に響く歌に迫力のダンス、耳に残る名曲の数々、真に迫るお芝居、ロマンチックでドラマチックな演出、そしてあのラスト。
私の中のミュージカルのイメージとは180度違うラストに衝撃を受けて、何も言えず呆然としてしまったことも懐かしい。こちらに向いた静かで強い眼差し。音の無いカーテンコール。
最高のエンターテインメント、ラブストーリーでありながら、そこに本当に伝えたい強いメッセージを感じ取りました。
「誰もそんなつもりじゃなかった」
「生まれた時からめちゃくちゃだったよ」
「女だろ!?女でいろ」
作品を表すような印象的なセリフはたくさんありますが、
「だってみんな一緒ですもの」
マリアのセリフ。これが真理だなと思います。
もしも別の時代だったら、トニーとマリアが結ばれる未来もあったかもしれない。現代だったらどうだろう?死に至るようなことにはならなかったとしても、果たしてそこに壁はないだろうか?
普遍的なメッセージが込められたこの作品。だけど本当は、普遍的にしてはいけないんじゃないか。
宮野さんのその言葉が印象的です。普遍的だからこそ胸に来るものもあるとは思いますが、それがただの“過去の事実”となることを願って。
この2ヶ月間、たくさん考えて、たくさん感じて、ずっとずっと幸せでした。宝物のような日々。素晴らしい作品、カンパニーと出会えたことを誇りに思います。そんな出会いをくれた宮野さんに心からの感謝を。
皆さんが伝えてくださったものは、公演が終わっても頭の中で鳴り止むことのない音楽とともに、これからも私の中に生き続けていくのだと思います。
“終わりのない夜”は、私の心の中に。
いつか生まれ変わった先で再び巡り会えたトニーとマリアに、何のしがらみもなく、ただただ幸せな美しい夜が訪れる未来に想いを馳せて。
最後に。
宮野さん回の千秋楽の時、メインキャストの方々にお手紙を出させて頂きました!時間切れで全員は無理だったのですが、この日の出演者と笹本さんには書けたのでよしとします。(手紙は出すその日に書くというのが私の中の鉄則なんです)
宮野さんとWマリアは特別仕様。
不器用だし芸術的才能は皆無なので、ただの封筒に色々貼っ付けただけなのですが、めちゃくちゃ愛とこだわりは詰め込みました。見た目だけでも楽しんでもらえたら嬉しい!
一番のこだわりは……
中に星空が広がっているところです。自分でも気に入ってる。
マリア仕様の最終形態はこんな感じ。最初の白ドレスとおめかし花柄ワンピースをイメージしてます。ちなみにピンクリボンの白メインがきいちゃん、赤リボンの花柄メインが笹本さんです!
他の方々も素敵なレターセットを見つけたので。
本当は全員分書きたかった!
色々飾ってみた。大切な思い出。
これでようやく他のことにも気持ちが向けられそうです。
まだ回ごとの感想は書きますけどね!
それでは、
ここまで読んでくださって本当にありがとうございました!