MMのひとりごと

とある地方住みオタクの雑記

月は満ちて日が昇る、これは“夜明け”の物語/いのうえ歌舞伎『神州無頼街』3/27昼

私の大阪ラスト公演!

そしてオリックス劇場前の公園は、桜がほぼ満開!

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朝、人がいないうちに撮ってきました。都会の桜もいいものですね〜

初日の時にはまだ蕾だった桜が、こうして舞台とともに花開いていく。素敵なタイミングに恵まれてハッピーです!

 

席は久々の3階席。最前センターのめちゃくちゃ観やすい席でした。この席が7,800円で本当によかったんですか!?

 

じっくり見て回る時間があったので、2つ目の宮野さんのサインも発見できましたよ!

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この位置から観ることで色んな意味で俯瞰で物語を感じることができて、新たな気づきもたくさんありました。なのでこのタイミングで初見か!?というような感想が出てくるかと思いますがご了承ください!

 

オープニングに入るところ、2人の後ろ姿ばかり見てて気づいてなかったんですけど、でっかい満月が昇ってるじゃないですか〜〜〜あんなに目立つのに!?マジで初見の人か!?しかも満月に向かって歩きだしてポーズ取るところで満月が『神州無頼街』ってタイトルに変わってたんですね……ハァ〜〜〜……わかる人にだけわかる激エモ演出じゃないですか…!夜のシーンではいつも満月が映ってるな〜とは思ってましたがそんな演出が……

更にそれだけじゃないんですよ。エンディングでも同じような構図で2人が歩いていく場面があるんですけど、こっちは太陽に向かっていってるんですよ!ッッッカーーーーーー

欠けた月が合わさって満月となり、太陽に変わる。ここに至るまでの2年の月日と皆さんの想いも含めて、これは“夜明け”の物語なんだな……なんて思いました。

 

「箒衆の男たちは外に出るたび骨を折るか尿もれの心配してる年寄りばっかり」

なんか増えてる!(笑)

 

箒衆ガールズが順番に名乗るくだり、今回ラストの3回目でつまぎちゃんが微妙に出とちっちゃったんですよ。いつものように草臥さんが「こんなところで尺使うな!」と言ってる間に膝をついて落ち込むつまぎちゃん。

草臥「反省してんじゃねえよ!(笑)」

永流「最後ちょっと怪しかったぞ(笑)」

草臥「明日頑張ろう!」

こういうアクシデントも生の舞台ならではですよね!アドリブはしない方だけどアクシデントには対応するという宮野さんの言葉でこの場面を思い出した私です。

 

甚五を助けるには明日開かれる博打がチャンスだという話を永流がするシーン、「明日は俺に任せとけ」「お前はまたそうやって〜」というやり取りで捌けていくんですよね。この「また」「そうやって」ってどこにかかってるのかなって考えてたんですけど、たぶん永流が全部自分だけでどうにかしようとしてることに対してなのかなって。まだ草臥さんのこと信用しきれてないというか、今までずっとそうやって生きてきたから無自覚のまま出てきた言葉で、そこに対して草臥さんはそんなこと言わず一緒に戦おうぜって言いたかったのかもしれないですね。ここから命を預け合うようなバディに成長するんだもんなあ……(そしてゴールイン)。こういう何気ないセリフにも色んな想いや人間性を表すヒントが隠されていそう。何度見ても発見があって楽しい。

 

今回の草臥vs凶介を見て、また草臥さんのことがわかんなくなっちゃったんですよね。決着がついて、項垂れるように座り込む。前回とは違って泣いてない。「あんたがやったのかい?」という言葉にいつもなら頷くんだけど、それもない。頷く気力もないくらいメンタルやられてしまったのか?と思ってたら、顔を上げた草臥さんは、どこか怒っているようで、語気も強かったんですよ。何を考えてるかわかんなくてちょっと怖かったなあ。どんな感情なの??

怒っているとしたら、それは何に?自分に?

ずっと気になってることがあったんです。「嘘つき逃げてきたんだ俺だって」という歌詞。御庭番という立場から逃げてきたというのは知ってるけど、そのために嘘をついていたのか?だとしたら、凶介が「全部お前のせいだ」「卑怯者」と罵るのも納得がいく。

甚五を追い詰め、結果的に道を違えて殺めるに至ってしまった自分自身への憤りなんだろうか。そのシーンのラストまでずっと怖い顔してたんですよね。でもやっぱり次のシーンではいつも通りだからホッとしました。

2人がどんな幼馴染みだったのか、きっと宮野さんと木村了さんで話し合って共有しあってるんだろうなあ。

 

草臥さんはどんな嘘をついたんだろう。この辺りについてはまたの機会にもっと掘り下げたいので今回はこのくらいにしておきます。ただ思うのは、あのとき次郎長親分の心を動かすことができたのって、そういう真っ直ぐなだけじゃなく生きてきた草臥さんだからこそなんだろうなって思うんですよね。

軽いように見えて、言葉には重みがある。抱えているものも過去も、語られてない部分のほうが多い草臥さんですが、そういう深みのある人物だということを感じさせられる繊細な作り込みこそが宮野さんの真骨頂だな〜

 

ラストシーン、今回は草臥さんが赤ん坊をちょいちょいってあやしててヴッッッッッッッて呻き声が出そうになるのを必死に耐えましたよね……

その前のシーンでおももちゃんのことも同じように可愛がってたので、絶対子供とか大好きなタイプでしょ草臥さん……いいパパになるね……

あとさ、「どんな手でも人の手だよ」の言い方がさ、「どんな手でも!……人の手だよ」みたいな感じで……溜めたあとどこまでも優しい包み込むような声だったので泣きそうになってしまったな……草臥お兄ちゃん……

「医者だ」のところは、絶対に手放すんじゃねえぞ!ってグイグイ力強く鞄を差し出していてここもグッときました。

 

面白かったのが、

草臥「俺たちで育てるか」

後ろの2人組「ええ!?」

声漏れてる!思わず漏れてる!(笑)

いやわかるよ、私も初見の時その感情だったからさ……突然の急ハンドルで驚きますよね、わかる。

 

は〜〜〜素晴らしかったな……

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ありがとうオリックス劇場

もうちょっと寂しくなるかな〜と思ってましたが、とても清々しい気持ちで会場を後にしました。最高の大阪無頼街納めでした!

 

 

最後に。ようやく駅広告を探しに行けたので、写真載っけておきますね。

 

これは阪急うめだ駅。左右の目立つ位置にありました!撮影のために入場券を買ってみましたよ〜

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ここ、駅に入るための通路なんですけどめちゃくちゃ人通りが多くて撮りづらかったな〜つまりは広告としてめちゃくちゃ良い位置にあるってことです。

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こちらはJR大阪駅。ここも改札真ん前でめちゃくちゃ良い位置!

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こちらも梅田駅の人通りが多い場所。

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宣伝に力入れてもらえて嬉しいね。

 

 

次はついに本物の富士の裾野、静岡公演!チケットも届いてわくわくです。

ではでは、ここまで読んでくださってありがとうございました!