MMのひとりごと

とある地方住みオタクの雑記

日本晴れだね 見上げりゃ富士のお山!/いのうえ歌舞伎『神州無頼街』4/12昼(静岡 千穐楽)

静岡公演、無事に千穐楽を迎えられて本当に本当によかった。おめでとうございます!

物語の舞台である富士の裾野での上演が実現したこと。無事にここまで全公演走りきれたこと。最高の静岡千穐楽を迎えられたこと。 そんな努力と奇跡が結集したこの日を現地で体感できて、私にとっても特別な思い出になりました。めちゃくちゃ楽しかったな……

 

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さあて、鬼が出るか蛇が出るか!

向かうは、富士の裾野の無頼の宿だ!

ジャ~ンジャジャジャッ♪

 

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日本晴れだね 見上げりゃ富士のお山♪

まさに日本晴れ!桜もまだ残ってました!

思えば多くのキャスト陣が現地入りしたその日に綺麗な虹が架かり、それまでずっと隠れてた富士山も顔を出し、そうして公演期間はずっと天気にも恵まれ……本当にこの地が祝福してくれたかのような日々でしたね。

 

ではここからは静岡千穐楽で覚えてる限りのことを書いていきます!

 

席は一桁台後半、下手寄り。ロゼシアターめちゃくちゃ見やすい!前の座席との段差が完璧で死角ゼロ。この距離なら全体もそれなりに見えるし、肉眼でも十分表情まで見えるしでとても良い席でした。

 

もうさ、始まって最初に駿河の国の景色が映し出された瞬間からぐっときちゃったな……この景色今さっき外で見てた!って。こんな経験なかなかできないですよね。

 

私が最後に観たのが大阪の3/27公演。そこから16日間、その間7公演。舞台は生き物とは言え、こんなに変わるもの!?

なんか今回、みんな楽しそうで楽しそうすぎたな…!裏での死にものぐるいな壮絶さは全く感じさせない、とにかく楽しい気持ちにさせてくれる、そしてきっとそんな壮絶さすら楽しんで乗り切っているカンパニーの皆さんが大好きだ~~~

 

草臥さん今まで以上に顔面が動く!喋ってなくても常にうるさい(めちゃくちゃ褒めてる)!冒頭の案内シーン、いつも以上にドゾ!ドゾドゾ!ドゾ!ドゾドゾドゾ!ドゾ!ってずっと言っててめちゃくちゃしつこくて笑った……ペラペラペラペラずっと喋ってずっと動いてほぼずっとステージにいるんだもんな~草臥さん。とんでもなくエネルギーのいる役だと思う。改めて宮野真守さん、あのよく動く顔面とコメディスターっぷりはめちゃくちゃ新感線と相性いいと思うんだよな。

あと草臥さんの殺陣シーンめっっっちゃくちゃ精度が上がってた!草臥さんというか、今まで連携的な意味で惜しい!と思ってたところも今回は完璧だったので、おお~~~!ってなったんですよね。これも長丁場の舞台の醍醐味だなあ。

 

私が久しぶりだったからなのか今回が特別そうだったのかはわからないんですけど、こんな感じでしたっけ!?っていうくらい劇団員の皆さんがクセ強で、初見のときに感じた胃もたれ感を久しぶりに思い出しましたよね。これこれ!

 

大政さんが草臥さんに銭を渡すシーン、セリフ追加されてた!今までは「しょっぱいね~~これだけ?これだけ?」って草臥さんずっと言ってて大政さんも渋々って感じだったのが、「しょっぱいね~~~清水一家にこの人ありと謳われるあの大政さんがこんな~」みたいなことを言ってて、それで大政さんがちょっと見栄を張るような形で銭出しててというか子分に出させててカワイイだった……大政さんへのカワイイの感情が日に日に高まっている……

 

最初の蛇蝎一家の歌の時に凶介と揚羽ちゃんが手遊びみたいなことしてると思うんですけど、あそこ今回は最後まで成功してた…!めちゃくちゃレアでは??だいたいいつも途中でぐちゃっとなって喧嘩になってたので……あそこの兄妹ちょっとしたことですぐ喧嘩になるしすぐ手が出るし全然気が合わないの本当どうしようもなくて好きですね。

 

そういえば大阪初日の感想で「オリックス劇場こんなことできたんか!?」みたいなことを言ってた記憶があるんですけど、「ロゼシアターこんなことできたんか!?」でしたね。考えてみれば大阪だけじゃなく静岡も東京も同じことをするわけで、意外とやろうと思えばどこでも床回せたりするんですか!?それともあの床部分込みでセットとか…?

大阪と静岡ではステージの広さが違ってるのか、大阪では見えてなかった部分が見えてたりしてそれも面白かったな。無頼街に入ってくる2人のシーンも、セットの間に微妙な隙間があって奥を横切ってる2人が見えたんですよ。その時点でもうお芝居に入ってたんですけど、え……なんかカワイイ……デート中の2人を一瞬だけ覗き見した気持ちになってしまった……思い返してるとなんか私の記憶の中では2人が手を繋いでることになってるんですが??(幻覚)

 

お梅さん一家の四男がいつの間にか12じゃなく6つになっていた! 老け顔どころの騒ぎではない!

 

棺桶宿やのくだりで急にテンションがおかしくなった永流に困惑した草臥さん、中に入りながらボソッと「どうした…?」ってつぶやいててガチの困惑って感じがめちゃくちゃツボでした……カワイイ……数少ないツッコミ

要員がんばれ…!

 

麗波と草臥さんの絡みシーン、麗波のセリフ変わってましたね!今までは「年齢なんて関係ないでしょう?」だったのが「そんなこと関係ないでしょう?今は…」になってて、個人的にはこっちのがしっくりきたしなんかエッチだ!になりましたよね。「いい女だねえ。とてもあんな息子がいるとは思えない」に対しての返答で、確かに「あんな(年齢的に大きな)息子」と捉えるとそうなんですけど私としては「あんな(荒々しく乱暴者な)息子」と捉えてたので、初見の時は一瞬頭にはてなが浮かんだんですよね。

あと麗波の体をなぞる草臥さんめちゃんこエッチだった……宮野真守さんこういうの得意だからさ……普段はおもに自分の体をなぞってるんですけど(語弊)

麗波にチューしようとしてかわされて唇突き出したまま宙にチューしてた草臥さんアホっぽくて愛おしいよ~~そんななのに「炎が見えるぜ お前の瞳に」とか言っちゃうのなに??あそこまだ操られる前じゃん??

ずっと思ってるんだけど草臥さんの女性関係どんな感じだと思います?これはモテないな~と思う瞬間とめちゃくちゃモテるし経験豊富じゃん…となる瞬間と両方あってわからん!!クッッッ

永流はその辺りどうなんだろう。興味なさそうではあるけど自分の顔の良さはわかってるんだよな……クッッッ  あと「人の体のことは何でもわかる」設定さ、なんか…ちょっとエッチだな…とか思い始めてしまってほんとごめんよ……でもやっぱりとてもエッチだと思います……

 

箒衆くの一たちに対しての「草臥と呼んでくれ」のところも演出追加されてましたね。顔の下でポーズとってキラーンっていうSE(永流キラキラモードの時と同じ)が流れるも、飛んできたキラキラ(?)をつまぎちゃんがバシンッ叩き落として(さすが落としのつまぎ!)踏み潰して遠くにぶっ飛ばすんですよ。それを見て「あ……」ってショック受けてる草臥さんかわいそかわいい……ドンマイ……

そういえば2幕最初の鍋シーン、草臥さん「熱いぞ、大丈夫か?」みたいに声かけてるのが微かに聞こえてきて恋~~~~~面倒見の良いお兄ちゃん……

 

犬吠の三男がお陀仏した後、「懇ろに弔ってやってくれ」で ポクポクポク…って念仏が流れ出したのめちゃくちゃシュール……からの「働けぇーー!」のところも最初にちょっとBGMが追加されてて音楽的な繋がりができてたのも面白いな~と思いました。

 

「小せえなあ」言われた後の凶介のセリフもちょっと長くなってた!「小せえのに一人ポツーン…と箒持って立たされて、どうしていいかもわかんねえのに箒衆の期待の星みたいに言われて……」みたいな……切なさがすごい……

 

vs凶介の後の草臥さん、ずっと苦しそうで絞り出すような声でさ……「骨折り損の草臥れもうけ」のところとか無理に笑おうとしてるのに全然笑えてないのがめちゃくちゃリアルだし痛々しかったな……

今さらながらしんどいことに気づいてしまったんですけど、御庭番として暗殺の術はそれなりに知ってると言っても今まで実際に使ったことはおそらくなかったわけじゃないですか。ということは草臥さんが人を殺めたのはこれが初めてだったんだなって……「曖昧にしておいたほうがいいことだってある」と言っていた草臥さんが、ここでちゃんと決着をつけて、宿業を背負って生きる覚悟ができたんだな……

 

ラストの燃え尽きた街のシーン前、幕が下りてその前を次郎長一家が下手に、箒衆くの一たちが上手にそれぞれ走り去っていくところがあるじゃないですか、あそこってただ走り去るだけじゃなかったっけ??なんかお芝居追加されてた??皆が行った後つまぎちゃんが一人振り向いて、何か白っぽいもの(たぶん甚五の髪の毛の束)を握って祈ってたんですよ。こんなシーンなかったですよね!?あれは草臥さんに対しての「無事でいて」っていう祈りなんだろうか。つまぎちゃん、やっぱり草臥さんに対してちょっと特別な感情がありそうなんだよなあ。

 

この話は何回でもしてしまうんですけど、冷たく「もう会うこともない」とか言いながら去ろうとしてたのに赤ちゃんを見つけた途端「どうしよう草臥🥺」って頼りだす永流あまりに素直すぎてカワイイ……あれでしょ?喧嘩してちょっとひどいこと言ってしまって珍しく草臥さんが口聞いてくれなくなっても、すぐ寂しくなって「ごめん🥺さっきは言い過ぎた🥺」って謝りに行くしそんなん草臥さんもよしよし…ってなっちゃうやつじゃん??というか2人ともわりとすぐ謝りそう……喧嘩が長続きしないカップルじゃん……末永くお幸せに……

 

あともう一個言うと、「どうしよう」って言われてもさ、自分も相手も子育ての経験とかないのに、ちょっと考えただけで「俺たちで育てるか」になる草臥さんの決断力というか大胆さというか。例えば子育て経験豊富なお梅さん一家……は貧乏だから難しいかもだけど、次郎長親分に頼って里親を探してもらうとか、他にも手段はあったわけじゃん??「里親を探そう。俺も協力するからさ、それまでは一緒に面倒みよう」とかでも十分だったと思うんですよ。だから最初、永流も「え?」って言っちゃったんだと思うし。でも心の奥底では一番欲しかった言葉だと思うんですよね。

打ち捨てられた赤ん坊と、行き場を無くした自分。赤ん坊をその手に抱いた時、親分を治療した時とも麗波を刺した時ともまた違う、新たな感情を得ていたんじゃないかな。それは赤ん坊を見つめる表情からも伝わってくる。「俺たちで育てるか」は突拍子も無いけれど、自分の気持ちにあとひと押しをくれる言葉でもあり、決して一人にはしないという安心感までくれる言葉だったんですよね。カーーーーーーッッッッ

というかさ、「え?」とは言ったけども、「できるのか俺に……この血まみれの手で」って、あくまで自分にできるかどうかで迷ってるんですよ。「俺たちで」の部分に対しては何一つ疑問に思ってないんか??「なんでお前と…」みたいなことは言わんのか??ん??そこんとこどうなん??おばちゃんに言ってみ??

 

「どんな手でも、……人の手だよ」

今までにない絞り出すような言い方でした。優しい声で諭すというふうでもなく、もっと実感のこもったような、祈りのような、自分にも言い聞かせるような、どこか泣きそうでもあって……う~~ん上手く言えない。表情は見えなかったけれど、言葉では言い表わせないような複雑に混ざりあった感情が声に乗っていて、胸が締め付けられました。

 

やっぱり満月に向かって歩き出した夜から始まり、夜明けの太陽に向かって新たな一歩を踏み出して終わるの大天才なんだよな……

マジのマジで幸せになってくれ……蛇蝎一家とはまた違う、“偽物”で“本物”の、愛に溢れた家族になってくれ……

 

愛を捨てたら そこは地獄さ

死ぬまで 後ろは見ねえ~~~~

 

 

いや~~変化も色々だし、語りたいことがありすぎたな!

ここからはカーテンコールの話をしていきますよ~かなり記憶喪失なのであまり期待はしないでください!

 

というかね、新感線の舞台は千穐楽でせんべい撒きがあるってことは知ってましたが、大阪のレポを見るまでは東京の大千穐楽だけだと思ってたんですよ。何も知らずにたまたま休みが取りやすそうってことでこの日のチケットを取ってたわけです。なのでちょっと得した気分…!

 

お察しの通り真ん中の2人はずっとイチャイチャしてましたよ!ずっとイチャイチャしてたもんでいつ何をしてたかわからない!とりあえずこういうことしてた気がする!を並べてみますね。事細かに覚えてレポできる人すごすぎる。

 

ススススーーーーと2人とも早足で出てきてぶつかりそうなくらい近くなって笑い合う(カテコ2回目か3回目?)

2人の共同作業で富士山ポーズ(幕が最初に下りた後だった気がするのでカテコ4回目??)

幕が降りるたびに抱き合ってそのままくるくる

飛び蹴りする福士くんとそれを食らう宮野さん

あと高嶋さんがちょいちょい頭に付いてる針で宮野さんをツンツンしてたのも可愛かった……高嶋さんからは頭の針で刺され、福士くんからは飛び蹴りされ、いじられまくりな宮野真守さん……

 

2人の共同作業の富士山っていうのはこういう……

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伝わる??もはやハートに見えたよね。見せつけられたよね。

幕が上がるまでまあまあ時間があったのですが、後ろでこの体勢でずっと待機してくれててヴッッッッッッて声出そうだった……

 

この富士山ポーズの時が挨拶とせんべい撒きだったかな?福士くんの挨拶があって、その後に宮野さんがエアーせんべい撒きの説明をしてくれました。

どのタイミングだったかで客席からワーーーーーーーって大きな拍手がきて、それを食らってちょっとわぁってなった福士くん可愛かったし、宮野さんは\パンッパパパンッ!/っていいとものタモリさんのくだりやってて楽しすぎた…!なんか富士山ポーズからパパパンッ!でちょっとずつ下がっていくみたいな…なんて言えばいいんだろう、コマネチの逆さバージョンみたいな?(??)動きしててそういうことを即興でできるバラエティの引き出しよ……お客さんの対応力もさすがでしたね!

 

宮野さん、後頭部をポチッと押して口からせんべいを製造(?)してたんですけど、その発想が宮野さんすぎるしああいうの無駄に上手いんだよな…(カワイイ)

あとせんべいの代わりに宮野さんを投げる福士くんも健在でしたね!

 

幕が下りる度に抱き合ってた2人でしたが、最後の最後(カテコ7回くらいあった)、たぶん福士くんが宮野さんに掴まるような形で宮野さんが持ち上げてくるくるってしてたのカワイイだったし、アラサーアラフォーのでかい男2人が何をやってるんだ…(もっとください)になったよね。ほんと大型犬同士の戯れなんよ……そしてそのまま宮野さん側の下手に福士くんがついていったのか宮野さんが引っ張っていったのかはわからんけども、あと3メートルくらいのところまで行ってて慌てて上手に戻っていく福士くんもかわいかったな~

 

 

出口のところで具現化されたせんべいを例の場所で。

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そこまで富士山がよく見える場所ではないのにオタクたちにとって聖地みたいになってる人気スポットでしたね。

富士山、見守ってくれてありがとう!もうね、ものすごいパワーをいただきましたよ。ここで普通に日常を過ごしてる人もいるんだよなあ。なんか不思議な気持ちになります。

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写真で見る何倍も雄大で神々しかった~~~

男前だね  アッパレ!富士のお山♪

 

個人的には宮野さんのライブAMAZING!ぶりのロゼシアターでした!この会場好きだなあ。

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最後にちょっと思い出写真を。

富士山と月と太陽モチーフとか買うしかないやん??となって自分用とお土産用とで大量に買ってしまったよね。

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右に写ってるのはなぜかホテルで貰えた清水区のキャラクター?のタオルです。

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たぶん富士山系のは全部買ったのでは?全部おいしかった~~

田子の月』というお店です!

 

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これはもう名前だけ見て買ってしまったやつ。

 

そして、次郎長親分の生家にも行ってきました!

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これは清水駅にあった銅像。仁義を切る次郎長親分と大政小政……

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って全然ちゃうやないか!

思わず写真撮っちゃったよ!

 

 

ではでは、今回はこの辺りで。

次はついに東京公演ですね…!私の無頼街はこの静岡でもう半分が終わってしまった……悔いのないように後半戦も楽しみたいと思います!

その前に月髑髏とシレンとラギと蛮幽鬼を見なければ!果たしていけるのか?

 

ここまで読んでくださってありがとうございました!