MMのひとりごと

とある地方住みオタクの雑記

俺たちの戦い(子育て)はこれからだ!/いのうえ歌舞伎『神州無頼街』5/28夜(大千穐楽)

あの大千穐楽からいつの間にか3ヶ月近くも経つとは……

自分でもビッッッックリしたのですが、あまりにも大千穐楽を気持ちよく終えたことで自分の中で勝手にスッキリしてしまい、なんかもう感想上げた気になってたんですよ。

え????この書きかけ(ほぼ書き終わってる)なに????そんなことある????

ずっと感想読んでくださってた方、本当にすみません!!!!ちゃんと終わらせないとですね…!

 

というわけで!

日本晴れだね♪最後の最後、こんなに綺麗な青空が広がるとは…!

ついにラスト。いや〜〜〜なんか改めて感慨深いですね。喜び以上にとにかくホッとしました。そしてシンプルに楽しかった!!

 

席は1階席の1桁台後半、ほぼセンター。大千穐楽は絶対に肉眼で見届けたいと思ってたので、そういう意味でもベストポジションでした。

 

始まる前まではこれ幕が上がったらグッときて大号泣かな……とか思ってたんですけど、そんな間もなく“楽しい!”が畳み掛けてきて最高になってしまったな。もうね、最初から何もかも全てが過剰!祭りだ!

 

最初の草臥さんと大政さんのやり取りの「しょっぱいね~~~」のところ、後ろで小政さんたちがボソッと「ケチだから…」とか言ってるのが聞こえてきて大政さん……あまりにもカワイイ……になってしまったな……やはり推しおじさん……

 

蛇蝎、久しぶりにめちゃくちゃあげ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜奉ってたな!こんなに伸ばしてたのって静岡〜東京初期の頃以来では??途中から通常バージョンに戻ったので、もしかして負担かなりでかかったのかな〜と思ってたのですが、最後思いっきりやってくれてめちゃくちゃ上がっちゃったな!祭りだ!

 

「医者が一緒のほうが心強い~♪どうせそんなところだろ」

いつも草臥さんが歌いながら言ってる「何かと~~役に立つ男だぜ~~♪」のメロディで永流が突然言い出したの笑った……しかもその草臥さんのセリフよりも前だったので、まるで永流の方が先出ししたメロディを草臥さんがパクったみたいになっててこれ千穐楽じゃなかったら怒られてるやつやぞ!こら!

大千穐楽は永流(というか福士くん)がすごいフワッフワしてたな~~その分、劇団員の皆さんや敵対する身堂夫婦がいつも通りどっしりとそこにいてくださる安心感もすごかったんですよ。

 

永流「友達に……なってくれるのか…?」

草臥「呼び捨てで呼べばズッ友だよ」

永流「草臥ッッッッッ」

早くもズッ友になっちゃったよ!というかさ~~永流にとって(おそらく)初めてのお友達が草臥さんだという事実、今更だけどそれだけで気が狂ってしまわない!?

 

オープニングで草臥さんが女の人についていって永流がプンプンしてるところ、今回は永流が自分から草臥さんのこと迎えに行ってくっついてたんですが……カワ……もうズッ友だもんね!

 

卯之吉「『薄影』が苗字で、『卯之吉』が名前、『の』はミドルネームです」

衝撃の事実!しかもついに横文字使っちゃったよ!自由すぎる!

 

棺桶宿やのくだり、永流ウキウキしすぎてて両手上げて喜んでたの可愛すぎか??そのあと謎の足取りで向かっていくし草臥さんまで同じ動きしててなに??

 

たぶんお梅さんの最初の腹痛の時だったと思うのですが、治まったあと永流が草臥さんのところに戻って来る時にスキップしてて激カワでした。ほんとフワッフワしてるな!?これが初見の人は永流のキャラ全然掴めてないのでは……

大千穐楽が初見って人もやっぱりいるのかな?私の中では特に新感線の大千穐楽って、今まで観てきて応援してきた人たちへのご褒美みたいに思ってるので、この長丁場の舞台であえて大千穐楽だけを観ようという感覚はイマイチわからないのですが。というか!!大千穐楽を初見にしてしまうと!!!追加ができないじゃないですか!!!!どれだけ最高だと思っても布教できないし!!!!もったいない!!!!!

 

草臥「カズだ……カズ……あいつ元気かな……」

まさかの幼馴染だった!?ラストにしてこちらも衝撃の事実が発覚しましたね。江戸時代にもあんなダンスを踊るカズが存在してたとは……

 

永流、賭場での殺陣のイキイキした表情よ。この時はまだ、福士くんがラストを思いっきり楽しんでるんだろうな〜〜くらいに思ってたんです。これがまさかあの前兆だったとは……

 

記念すべきラストを飾る追跡蠍くんは『南京太郎』でしたね。名前からして、大陸にいた頃から可愛がっていた古参なのかもしれないですね。知らんけど。

 

草臥さんと凶介の一騎打ち。いつもよりかなり間合いが長かったです。たぶん草臥さんの動きに凶介が合わせてるんだと思いますが、本当にここ、シンプルだからこそ一歩の乱れも許されないような精度が求められるんですよね。2人の大きな見せ場、素晴らしかったです。

 

ラストの身堂夫婦vs永流。上手く言えないのですが、見ている側の精神が不安定になるような永流がいました。気が狂ったかのように戦闘を楽しんで、どこか浮ついたような口調で不敵に笑う姿は、私が今まで見てきた永流とは別人のようでした。正直めちゃくちゃ怖かったし心配になったし(これラストシーンまでに正気に戻れる?という)、個人的な好みで言えばもうちょっとナチュラルな方が好きではあったんですが。それはそれとして福士くんがこんなにもさらけ出せる役者さんになるなんて思っておらず、その一皮も二皮もむけた姿には驚かされましたね。

そしてそんな永流に対する蛇蝎と麗波は、いい意味でいつも通りそこにいてくれて、ベテラン勢のブレなさに支えられてるんだな〜というのも改めて感じました。

 

そして草臥さん。永流が不安定な時ほど落ち着いてるんですよね〜〜〜これが。バディだなあ。最後の2人の会話も、いつも以上に穏やかな落ち着いた口調で語りかける草臥さんが印象的でした。

「それもおもしれえじゃねえか」そう言って遠くを見つめる草臥さんの目には光るものが。ここで完全に涙腺がぶっ壊れましたね。あの目には何が見えていたのかなあ。

「行こうぜ!相棒!」「おう!」

最高のラストを見せてくれてありがとう!!その気持ちしかない。

 

俺たちの戦い(子育て)はこれからだ!

打ち切りじゃないけどね!

 

彼らの物語はこれからも続いていく。またいつか、彼らに会える日がくることを願って。

 

 

そして大千穐楽なので、挨拶と恒例のせんべい撒きがありましたよ〜〜

喋ってた内容とかはぶっ飛びましたすみません!きっと円盤化の際は特典として入れてくれる!はず…!とにかくフワッフワした福士くんの挨拶が終わって宮野さんがせんべい撒きの説明……かと思いきや福士くんのサプライズバースデー祝い!ハッピーバースデーの曲が鳴る中、ケーキが登場。宮野さん曰く「すっごい偽物」。ケーキを持ちながら喋る福士くん、なにあの子??少年のような純粋な目をしておりました。

気を取り直してせんべい撒き。宮野さんの「これが最後の“エアせんべい撒き”になるかも」って言葉がめちゃくちゃ素敵だったなあ。未来への希望を込めつつも、今回は今回でめちゃくちゃレアな経験になるかもしれないから楽しんでいってね!っていうすごく宮野さんらしい言葉で……宮野さんって本当に、愛とエンタメが全身いっぱいに詰まりすぎてる人だ……

そしてエアせんべい撒き始まり!と思ったらBGMが月髑髏の天魔王の曲なんだが??オタクたちは即気づきましたが、宮野さんもそれに近い早さで気づいて福士くんに話しかけに行ってました。そこからはもう2人で天魔王の真似をやりたい放題。もはやせんべい撒いてない!宮野さんが木村了さんとも話してて、下弦のオタクはグッときましたよ。は〜〜〜〜楽しかった!

 

福「浮世の義理も」

宮「昔の縁も」

福「三途の川に」

2人「捨之介!!」

 

は????????

W捨之介!!????

これで湧かんの無理では????心の中で雄叫びをあげてしまったんですけど、これによりカーテンコールの記憶全部飛んだ……記憶が飛んでからの最初の強烈な出来事が脱ぎかけの高嶋さんだったので、しばらく脳みその中身が脱ぎかけの高嶋さんに支配されておりました……

 

しかしカーテンコールの宮野さんを見てて、改めて大好きだなあと思ったんですよね。すごいなあとも思ったし、かわいくてかっこよかった。あの場をしっかり締めつつも笑いも交えて全方向への気遣いに溢れてて。最後の最後、鳴り止まない拍手に「帰れなくなっちゃうからね」って一言。好きすぎるが??ありがとうって感謝しつつも、これが本当に最後だからねって拍手のやめどきを教えてくれて。あれにはめちゃくちゃ救われたなあ。ありがとうね。脱ぎかけなのに出てきてくれた高嶋さんもありがとうございました……(木村了くんが最後いなかったのはもう完全に出てこれない姿だったんだろうな…笑)

 

 

今まで舞台を観てきた中で『再演』を望んだことは何度もあるけども、こんなにも『続編』を願ったことってないなあ。これが完全オリジナルっていうのもあると思いますが、 あのバディのこともっと見ていたいしもっといろんな姿を見てみたい!という気持ちがすごく大きいです。

続編を作るとなると、拾った赤ん坊が実は伝説のヤクザの子孫でその赤ん坊を我が物にしようと全国のやばいヤクザたちが襲いかかってくるとかでもしないとただのラブラブ子育て奮闘記になってしまう……(それはそれでめちゃくちゃ見たいが)

父親から「人殺しの技」を教え込まれた永流が今度は自分の子供に「人を生かす技」を教え込むのめちゃくちゃアツいし、その子が親元を離れて巣立っていき2人が一緒に居る理由を失ってからが本番と言いますかバディとしての新たなステージみたいなところありますからね!(ここまで全て幻覚)

永流とは逆に「人を生かす技」を教え込まれたにもかかわらずその血に抗えずに殺し屋の道に進んでしまう子供という展開も物語としてはめちゃくちゃ面白いのでは??という自分がいつつも、やっぱり神州無頼街はハッピーじゃなきゃヤダヤダ〜〜〜!になってしまうんですよね。と、ここまで考えたところでハッとしました。いや拾った子供は永流の血継いでないやないか!!!なにナチュラルに2人の間に授からせとんねん!!!いい加減にしろ!!!あまりに自然な流れすぎて気づいた瞬間自分でもびっくりしたわ……授からすな……

 

 

いろんな気持ちはもうこっちに書いたからいいかな!

円盤化とかゲキシネの時にまた何か書くと思いますが、とりあえずはこれで終わりです!遅くなってしまいましたが、最後までここの感想を見守ってくださってありがとうございました。

 

『神州無頼街』

大切な思い出をたくさんありがとう!ずっとずっと大好きです!!