MMのひとりごと

とある地方住みオタクの雑記

“偽物で本物” それもひとつの家族の形/いのうえ歌舞伎『神州無頼街』5/21夜

めっっっちゃくちゃ楽しかった~~~~~~

とにかく楽しかったです。客席のノリも今までで最高だったのでは??こんなご時世だけど、やっぱり笑い声って演者にとってもモチベーションになると思うし、楽しい気持ちは伝えたいですよね。

実はこの日、仕事が休みということが後からわかり、それなら行かねば!と急遽行くことを決めていたのです。行って本当によかった~~~~

 

席は1階席一桁台のド下手。花道が1メートル先という席でした。

一度はこの辺りの席で観たいな〜とずっと思ってたんですよ。そんな中ぴあを見ていたらちょうどドンピシャな席が表示されたので迷わずポチったというわけです。おそらく後から追加で抽選が行われた枠の残りなのかな?思った通り、いや思った以上に楽しい席でした。花道の近くなら下手側の方が断然お得だと思います!逆に上手側の花道ってそんなに使われてなくないですか??格差!!

あと斜めから観ることになるので、手前(下手側)の人を見ていても自然と奥(上手側)にいる人が目に入るんですよ。めちゃくちゃお得~~~~正面からだとなかなかそうはいかないですよね。ただ、やっぱり壁が近くなればなるほどセリフがぼやけて聞こえづらくなる気がします。こういう席になってみるといかに宮野さんの声が聞き取りやすくてよく通るかを実感させられました。なるほどな〜〜〜!

 

これはこの位置だからこそ見えたものなんですけど、最初に幕が上がってポロロン♪と音楽が流れてる時、暖簾の奥(上手側)で左右にゆらゆら揺れてる草臥さんがいらっしゃったんですよ…!え〜〜〜〜!そんな感じで待機してたんですか!??カワ……なんでゆらゆらしとるん……

 

卯之吉「町内会の慰安旅行は希望の多かった伊香保温泉に決定しました!」

無頼街  そんなに平和で  いいんかい!?

思わず一句読んじゃったよ……

 

手前の人を見ていても奥にいる人が目に入るという話をしましたが、それによって気づいたのは高壱が揚羽ちゃんのただのファンやってる??ってことでした。なんかめっちゃポワ〜〜〜とした顔でニコニコ手振ってた……揚羽ちゃん無頼街のアイドルじゃん……私も住人だったらめちゃくちゃ推してたと思う。ピンクのペンラ振りてえ〜〜〜

というか神州無頼街、ゲキシネ応援上映しませんか!?\無頼街/ってコール入れたすぎる。世の中的に無理ならペンラオッケー上映とか……歌のときだけでもいいので……

 

麗波「この中村がそれを追ったんだよ」

凶介「中村ぁ〜〜〜」

もうこの中村がツボに入り過ぎて苦しかった……しばらく引きずってしまった……サソリに苗字名付ける麗波さまのセンス謎すぎる。

というかもしかして凶介、蠍の飼育係だったりします??特別飼育室の話をあんなに得意げにしてたのも蠍が黒焦げになって悲しそうだったのもそういうことなんですか??え?めちゃくちゃカワイイが……

 

永流が揚羽ちゃんに対して「嘘はつきたくない。あんたにも、自分にも」って言うところ、草臥さんは何か考えるように静かにうなずいてるんですよね。は~~~……だから次郎長親分のところで「嘘つき逃げてきたんだ 俺だって」なんて言葉が出てきたのかな……

 

草臥さんって怖いもの知らずというか、誰が相手でも臆せず口を出すし突っかかっていくし、考えるよりまず口が出てしまうようなところがあって。でもそんな草臥さんが何も言えなくなる場面が数回だけあるんですよね。永流が自分の前から去ろうとした時と、もう一つは凶介に責められた時。

自分が箒衆の御役目を捨てた理由についてくの一たちには話せたのに、凶介には「それは……」って何も言えなくなったんですよね。今の道を選んだことに後悔はないけども、少なからず凶介(甚五)に対しては罪悪感を持ち続けていたのかな……箒衆の男の中でも若者は2人しかいなかったようだし、それもあってもしかしたら「これからも2人で支えていこうな!」みたいに誓いあった日もあったのかもしれない。だから「嘘つき逃げてきた」なのかもなって。

きっとこの辺りについて、宮野さんと木村了さんの間では色々話し合ったんだろうなあ。どんな幼なじみでどうやって一緒に過ごしてきたのかって。この2人といえば月髑髏下弦の時に共に死闘をくぐり抜けて、毎回アドリブについて楽屋で真剣に話し合った特別な絆がありますからね。今でこそ宮野さんといえばつけ麺のイメージがありますけど、元々は木村了さんが美味しいつけ麺屋さんに連れて行ってくださったことがきっかけだったり。そんな話はいいんですよ!

草臥さんがずっと箒衆のリストバンドを付け続けてる理由についてはずっと考えてるんですけど、甚五に対しての罪の意識を忘れないための戒めとか……そういう……そういうのだったりしますか…?だとしたら更にしんどいんですが……

凶介が甚五の記憶を取り戻したシーンでの、喜ぶみんなの姿を見守ってるその表情が本当に優しくてお兄さんしててさ……ウッッッッッッッッ

 

蛇蝎の「放っておけあんな小娘」という言葉、ものすごく寂しそうに聞こえたんですよ。前までそんな感じではなかったと思うんですけど……。揚羽ちゃんが言ってた「偽物だらけの世の中だから、いっそ赤の他人同士のほうが家族になるのは面白い」って、これたぶん蛇蝎の言葉ですよね。それが“本物”の蛇蝎一家だって。

『揚羽』という名前は蛇蝎が名付けたんじゃないかな~と思ってます。麗波と響きを似せて、自分の名前と同じ虫要素も入れて…って考えると本当に蛇蝎への愛しさが増してしまう……

蛇蝎って年齢的に考えると10年前の段階で妻と子がいてもおかしくないんですよね。というかむしろいたと思ってるんですが。それこそ揚羽ちゃんくらいの娘がいて、だから揚羽ちゃんのことを放っておけなくて家族として迎え入れたとかだったら……グッッッッッウエッッッッ 業が……業が深すぎる……

凶介に対してはあんまり愛を感じない気がしてたけども、あれはあれで蛇蝎なりの愛情表現なのかもなと思い始めました。ただ『凶介』はたぶん本人が付けた名前だと思うんだよな……俺は恐ろしい男だぜ!みたいな中二感があるので……

今ふと思ったのは、『麗波』という名前はきっと蛇蝎が付けたんだろうな…となんとなく思ってましたが、もしかして『蛇蝎』という名前は麗波が付けたとかだったり……しませんか……グッッッッッウエッッッッ

ハアッハアッハアッッッッッ

だってさあ……それぞれ“自分が作った女”と“自分が作った男”なわけじゃないですか。古今東西あらゆる毒に耐性を持った、蛇と蠍を操る男。麗波がそう作り変えたのだから、もう麗波が名付けたとしか思えないんだよな……

ヤベ~~~~~~~~~夫婦だな本当に。考えれば考えるほどヤバいし日々どんどん変態度が増してるんですよね。

「面白いことだよ」の社交ダンスのような2人がめちゃくちゃ好きで。あの完全に力を抜いてる麗波と、それをどっしり片腕で支える蛇蝎。相手のことを本気で信頼してないとあそこまで身を預けられないと思うんですよ。あそこのやべえ変態夫婦っぷりを見ると最高~~~になってしまうんだよな。

 

ねえ……最後の最後2人が並ぶとこでさあ……草臥さんいないいないばあしてたんですが……

ッッッッッッカーーーーーーーーーー早くも手が出てしまっとるやないか〜〜い!絶対ムリだと思ってたんだよな~~~そんな口だけ出すとかさあ。

これから2人は一緒に暮らすのかな~それとも永流宅に草臥さんが通うのかな……それはなんか……エッチですね……

 

もし神州無頼街がアニメだったら妄想はよくしてるんですけど、最終話はあのラストから主題歌が流れて映像をバックにスタッフクレジットが流れる特殊エンディングで間違いないですよね。まず清水湊に帰ってお銑さんと再会する場面がきて、先に帰っていた次郎長親分のところにお礼の挨拶に行くシーンは絶対あると思います。そこで赤ん坊を見た大政さんが「お前らついに…!?」とか言うので「実は授かっちまったんだよな~~」「おい!」「アハハッ!」みたいなことはあったやろ??そしてスタッフクレジットが流れ終わって、ラストは2人のシーン。海を眺めながら「これからどうするんだ?」って話になって。永流が「俺は……」って言って希望に満ちた瞳で遠くを見つめるカットで暗転。『神州無頼街』『完』

俺は何~~~ってみんななるよね!そこは皆さんの想像にお任せする感じで終わるんですよ。私としてはこの後しばらくは清水湊で暮らして、子供がもう少し成長したら子供を連れて旅に出て、自分の知識(もちろん医者としての人を救う技をね)を少しずつ教え込むんだろうな~~という想像をしていますが。もちろんその時は草臥さんも一緒にね!

ハ~~~~~……あの2人に愛される子供、絶対幸せじゃん……文武両道でキラキラしてて声がでかくてお歌の上手い子になる??どっちに似てもめちゃくちゃカワイイな……君たちはもう“本物”の家族だよ……

 

 

いや~~~めちゃくちゃ楽しかったな~~

花道を通れば振動がめちゃくちゃ伝わってくるし風を感じるし、マジで近すぎてむしろ見ちゃいけないような気持ちになってチラチラしか見れなかった……

 

というかいつも思うんだけど、昼以上に夜の方が絶好調なのなんで??昼でいい感じに体があったまるんですか!??あの超絶過酷そうな3時間超でそんなことある??永流の殺陣とか夜の方が高速な気がするもんな……やべえよ……

 

夜のブリリアホールはまた違った趣きがありますね。高級感がすごい。それでも私はTシャツジーパンですが!いのうえさんだっていつもTシャツジーパンキャップ姿でロビーとかにいらっしゃるしな!

 

 

ではでは、ここまで読んでくださってありがとうございました!