2/23夜 おけぴ+ローソンチケット貸切公演
Wキャスト 有澤ジョナサン×東山ツェペリ
初見の1時間半後です。早いよ!じっくり味わう間もない。そしてまた貸切公演です。情報量!
少し心の余裕ができてきたのでようやく会場内に目を配れるようになったのですが、今まで観てきたミュージカルとは客層が明らかに違いますね!?帝劇内とは思えない。
まず、男性客が多い!全体の2割くらいは居たんじゃないかな?劇場の男性トイレにあんなに列ができてるのは初めて見ました。比較的男性が多いと感じる新感線ですら見たことないですよ。小学生くらいの少年2人組を見かけて嬉しくなっちゃったな。彼らが観る回が中止にならなくてよかったよ本当に。
そしてグッズ列がすごい。舞台でこんなにグッズ列ができてるの見たことないし、完売も続出してて……普段グッズを買う文化の中にいる原作ファンやオタクたちがそれだけ多いってことでしょうね。
王家の紋章で初めて帝劇に来た時は、金持ちマダムみたいな人や上品なお嬢さんだらけで自分の場違い感にビビリ散らかしたのを思い出しました。今回の「我々のホームグラウンド」感すごい。作品グッズ身につけてる人とかたくさんいて安心感しかなかったです。
さて、では中身の話をします。
席は2階席の中段くらい、やや上手寄り。そしてオペラグラスを解禁しました。初見から少し記憶の補完ができて解像度が上がったので、新たな気づきや前回語れなかったことなど、もう少し細かく挙げてみたいと思います!ディオと宮野さんについては長くなると思うので最後にまとめます。
『ジョジョの奇妙な冒険 第一部 ファントムブラッド』、神話だった……
二つの星が一つになって語り継がれるのは神話なんよ。いや原作からして神話なんですけど、ミュージカルになることで彼らの物語が多くの人々により美しい歌で語り継がれるから、余計に神話感マシマシで……。そういう意味でもこのジョジョ第一部とミュージカルってめちゃくちゃ相性いいんだなと思いましたね。
驚きの機構を駆使した緻密な演出、そこを縦横無尽に駆け巡る演者の皆さん。派手な題材のように思えますが、どこまでも繊細に丁寧にそれぞれの人物が描かれていて。また、原作とはまた違ったミュージカルならではの視点と問題提起、“人間”とは、“命”とは……と色々と深く考えさせられる内容でした。
そして今回でWキャストは全員見たことになるのですが、ディオで忙しくて(?)正直まだそこまで違いを発見したり楽しめるほどの余裕はなく……ポンコツですまない……
初見の有澤ジョナサン、一番最初の印象が「顔ちっちゃ!?!?」でしたよね。頭が小さいことにより相対的にガタイがよく見えるのか?とも思いましたが、たぶん普通に体大きいですよね??なんかシルエットがめちゃくちゃジョナサンで……よかったな……
「ザ・少年漫画の主人公」といった雰囲気の、熱くて元気な少年時代が印象的です。表情豊かで感情豊か。
JOJO♡ERINA シャララーン♪ のところちょっと笑い起こってた気がする(笑)
エリナと別れる時の
「ま゛た゛あ゛し゛た゛ね゛! ! ! !」 (クソデカ声)
ここ可愛いかったな。照れくささの中の嬉しさが隠しきれてない思春期の少年の可愛さ。
宮野さんが会見の時に「みんなジョジョ顔」と言っていましたが、中でもエリナ役の清水さんが誰よりもジョジョ顔じゃないですか?荒木飛呂彦作画というか……目力が強くて唇の分厚い感じとか特に……。可愛らしいだけじゃなく芯が強くて気高くて大きな力に屈せず自分の意志を曲げない強さをもったエリナさんにぴったりでした。
思えばエリナさんがいなければ“ジョジョ”の物語は続いておらずその魂も継承されていないわけで。エリナさんはジョースターの血筋ではないけれど、紛れもなく“神話の始まりの人”なんだよな……なんてことを考えてました。
またダニーの話をするのですが、あれ動かしてるだけでなく声も工藤広夢くんだったんですね?言ってみればただの犬の人形であるダニーにあれだけ命を感じたのって、やっぱり役者である工藤広夢くんが動かしてるからこそで。どうしてもそちらの表情を見てしまったのですが、ちゃんとダニーの顔してるんですよ。ダニーの顔ってなんだよって感じですけどめちゃくちゃダニーの顔で……ただ小道具を動かしているんじゃなくてダニーとしてそこにいるのがわかってなんか泣けてしまったな。
東山ツェペリさんはダンスキレキレでどこか哀愁漂うダンディおじ様って感じで…好きですよね……
そして廣瀬ツェペリさんが「ジョジョジョジョ……」みたいに笑かしにかかってた(?)のがアドリブだったことにここで気づく(笑)
というか波紋ソング始まってすぐのところからすでにカエルの存在感がすごくて……カエルの動きを目で追ってしまったしメメタァ待ちしてしまったよね。楽しい。
スピワおじいちゃん(略すな)の幕間明けアドリブコーナー
「老体に1日2回はこたえるよ。(立ったまま寝そうになる) ……大丈夫だ、美味しいすき焼き弁当食べたから。みんなも休憩できた?」
心配してくれるの優しい。ちなみにそのすき焼き弁当は……
本日もお足元の悪い中、ご来場下さり有難うございました!ソワレ幕間でスピードワゴンのYOUNG DAISさんがお話しされたすき焼きはマモさんから頂きました!美味しかった〜🤤ご馳走様でした!明日はマチネのみ。雨は降りませんが、寒いようなのでお気をつけてお越し下さいませ。#ミュージカルジョジョ pic.twitter.com/nGYuu6k8hi
— Maaya Egami (@maayaegami) February 23, 2024
宮野さんの差し入れだったようです。調べたけどお高くて私には手が出なかった……
では宮野さん/ディオの話を。
やっぱりマモ・ブランドーさん、登場した瞬間からめちゃくちゃディオで……。私の中で宮野さんの存在ってめちゃくちゃ大きくて、役を生きる宮野さんを見ていてもどうしても「大好きな宮野真守さん」というフィルター越しに見ることになるのはもう仕方ないことで。ただ、今回は本当にそのフィルターが今までで一番薄かったかもしれないです。というか少年時代は特に、そのフィルターの存在を忘れる瞬間が多々あったんですよね。だからこそなのかな、一言目「なんだい父さん」をはじめ、声がいい……なんて今さら当たり前のことに何度もハッとさせられたりしました。
貧しく生まれながらも高貴さを感じる佇まい、カリスマ性、美しい所作、存在感、その全てが完全にディオそのもので。もはや見た目とかの話じゃないんですよ。目を引きつけられましたね。
父親の影に苦しみ、その血を憎み、ジョジョを羨み妬み強くあろうとするディオの繊細な心情。その“声”だけでも痛いほど心が伝わってくる表現力はさすがでした。どこまでも人間らしく、だからこそ人間をやめてしまったのだろうなと思わされる、そんな人間味のあるディオ。ディオという人間が、更に大好きになりました。
馬車降りシーン何度見ても最高すぎて、あそこの切り抜き動画欲しすぎるもんな。一生見てたい。
「今行きます!ジョースター卿!」
猫被り声よすぎ〜〜ミュージカルのディオはとにかく猫被りが上手くて、陰湿で、だからこそたちが悪いんですよね。
「エリナ・ペンドルトン……だっけ?ジョジョと2人で遊んでたんだ?」
この白々しさ!あくまで人当たりの良さそうな、優しげな口調。原作だと常に声を張り上げて偉そうにしているような印象でしたが、3次元でそれをしてしまうとちょっと面白くなってしまって雰囲気に合わない…もしくはジョジョを差し置いて目立ちすぎてしまうからかな?と思ってます。
というかさ〜〜〜〜初見の時はそこに意識が行ってなかったんですが、なんか、めっちゃわざとらしくリップ音立ててない?おい!!いやアカンやろ!!ヤダ〜〜〜すごい嫌なヤツ〜〜〜(最高) しかもした時じゃなくて離れる時なのがさらに最悪(最高)で……耳にまで刻み込むの最悪(最高)〜〜〜〜〜〜
「ジョジョとはもうキスはしたのか…?(ウィスパー) まだだよなぁ……(掠れ) 初めての相手はジョジョではない……このディオだ……(ねっとり)」
あの距離であんな声で喋られたら変な気持ちになってしまわない?エリナちゃんまだ少女やぞ!いやディオも少年なんだけどさ……なんか……スラム街で既にいろいろ経験済みなのかなとか……思ってしまったよね……
でもディオって女性に興味なさそう。それよりもジョジョを貶めることの方にエクスタシー感じてそうで……(ド偏見)
酒!のシーン、原作はヤケクソになってるイメージだったんですけど、ミュの方はもぉやだ〜〜〜(泣)って感じでめちゃくちゃ情けなくて……いや普通に原作も情けないんですが……。ディオって絶対的強者感はある一方で、情けなかったり弱かったりものすごく人間らしい人間なんですよね。ジョジョにボコられて泣いたり精神的に追い詰められて酒に逃げたり……(観劇予定の公演が中止になって酒!になった日を思い出しながら)
STAGE naviの宮野さんの特集内で、演出の長谷川寧さんが宮野さんについて語ってくださっていたのですが、そこで宮野さんのライブを見た時に感じた「過剰さ」の話をしていて。個人的に宮野さんとジョジョに親和性を感じてたの、それじゃん!とめちゃくちゃすっきりしました。
宮野さんはジョジョという作品の持つ独特な雰囲気・キャッチーさとの親和性もめちゃくちゃ高いし(なのにアニメには出ていない)、ジョジョを3次元、それもミュージカルでやるとなった時のキャストとしてこんな適任いないでしょってめちゃくちゃ思ったんですよね。2次元に関わる声優であるということを置いておいても、そもそも存在がめちゃくちゃ2次元的だなと思ってて。人前に立つ時の振る舞い、それこそ「過剰」とも言えるリアクションやファンサなどなど、それら全てからそう思うのですが、だからこそディオとしての立ち姿や動作を3次元で実際にやった時のハマり具合がとんでもなくて……本当に自然すぎて立ってるだけでディオすぎてすごかった。
役へのハマり具合に加え、これだけ動けて歌えて生の芝居ができてカリスマ性があって、3時間半のあの内容を昼夜2回やれるとんでもない体力・精神力を持ってて、それを声の表現のプロであり2次元との相性の良い「声優」がやってのけるわけだから誰も太刀打ちできんて……。シングルキャストでやらせるの正気か!?という気持ちはありつつも、そりゃシングルにせざるを得んわ……となるんですよね。キャスティング担当の方に話を聞いてみたい。
これ更に付け加えると、絶対的強者感とか役の大きさキャラ人気に負けないような人気・実力・知名度もあって……となると、どうしても宮野さんくらいの年齢・キャリアの人を選びたいってなりそうですけど、アラフォーでこれをやりきれる人が果たして他にいるだろうか?というのもありますよね。体力的にもそうですし、少年役を違和感なく演じられるかも重要なわけで……こうやって並べてみると宮野さんって本当にすごいな……
なおかつ普段あまりミュージカルを見ないような原作ファンにとっても魅力的に感じるような、この人が出るんなら見てみたい…!と思わせる多方面に集客力のある人……とかまで言い出すと、ますます宮野さんしかおらん……になって……宮野さんじゃなきゃいけない理由が山ほど出てくる。
というかさ〜〜……最近はさすがにもう宮野真守(40)を受け入れられるようになってたのに、ジョジョミュ以降「いやいやいや40歳って……笑かすわ〜〜そんなわけなかろうが……」になってるよね。声だけじゃなく生身で完璧に少年だったが??
宮野さん、ディオみたいな役は声優としても絶対合うと思うけど、もしアニメでやってたとしたら今回のミュージカル出演はなかったと思うので(さすがに一人だけ本物すぎることになるので)、当時アニメのオーディションでは縁がなくてよかったと思わざるを得ない……だってあんなの見せられたらねえ。これは完全に結果論ではありますが。というか、たぶん今だからこそなんですよね。たぶんアニメのオーディションの頃はまだ、先ほど言ったような絶対的強者感が足りなかったのかなって。
これはもう何万回も思ったことだけど、宮野さんのこと見つけられて、好きになれて本当によかった。は〜〜〜〜〜すごい人だ本当に……ディオを生きてくれて、このミュージカルに出会わせてくれて、本当に本当にありがとう。
宮野さん語り、おしまい!
貸切公演の挨拶レポ
有「普段のミュージカルでは集まらない、ラッパーがいたり、身体能力化け物がいたり、日曜劇場がいたり(笑)
昨日の休演日を挟んで、帝劇公演は最終クールです。ラストイヤーなので……」
みんな話の流れ的に「???イヤー??ウィークでは??」みたいな空気に。
宮「“帝劇の”ね!一応間違ってないから!たまに変なこと言うけど!」
みたいなことを言っていた気がする。記憶はない。
宮「どうも〜〜ディオで〜す!」
ディオが言わないセリフナンバーワン(暫定)
宮「楽しかった? 」
\パチパチパチ/
宮「(前の方にいる子供に)たのしかった?ほんと?よかったぁ〜〜3時間半だよ大丈夫?…今にも泣きそうです(笑) 取って食わないから大丈夫だよぉ~~」
子供大好きすぎか??カワ……
宮「樟太郎も言ったけど、本当にみんなすごい!手首こんななって吊るされたり……自分たちに拍手!スタッフさんも、こんな機構を緻密に動かして…すごいよ。
今回はミュージカルならではの物語の構築の仕方をしています。人間物語を強く打ち出していたり、歌だから言えることだったり。今回初めてジョジョに触れたという人は、ぜひこのあと原作やアニメにも触れてみてください。また違う楽しみ方ができると思うので。まあ僕はアニメには出てないんですけどね!(小石蹴っ飛ばす動き) 結構有名な声優なんですけどね、巷では!でも出てません!アニメめちゃくちゃ面白いので、ぜひ見てみてください!」
しっかり笑いを取ってくるの、さすがです。
有「外は寒いので、皆さんお気をつけてお帰りください!」
河内さん「アッハッハッハ!」
みんな「!?!?」
宮「そんな笑うとこあった??」
おもろすぎる。愉快だなあ。
捌ける時もさっきの子供に手を振りまくってた宮野さん。好きすぎか??
あ、今回もしっかりマントで体をくるんで喋っておりましたよ!
なんかね、宮野さんが初めて帝劇に立った時のことを思い出してたんですよ。昼公演でも思ったのですが、あの時だったらこの挨拶も「主演を差し置いて出しゃばりすぎ」とか叩かれてそうだなって(笑) 今は推しが何を言われたとしても気にしないくらいオタクとしてもたくましく成長した私ですが、当時は帝劇を特別視しすぎてるミュージカルオタクたちのことが怖かったし、宮野さんや佐江ちゃんが余所者扱いされるのもしんどかったな~ってことを思い出してました。
今回のカンパニー、本当に素敵だなって挨拶を見ていても思います。帝劇の格式とか何も感じさせないくらいのびのびしてる。有澤さんが言ったように、本当に色んな界隈から集まった人たちで、言ってみれば余所者だらけなわけで。そんな人たちがそれぞれに出来ることを活かして生き生きとステージに立っているのが素敵なんですよね。
客席の雰囲気含めものすごく居心地が良い。
初めて帝劇に立った時はミュージカル百戦練磨みたいな方々に必死で食らいついていた宮野さんが、今ではあんなにもステージでオーラを放って、お芝居の面でも人間的にも周りを引っ張って支える立場になったんだもんなあ…と、その頼もしい姿にグッとくるものがありましたね。
王家の紋章の時の帝劇の写真を引っ張り出してきました。せっかくなのでいろいろ載せてみますね。
これは初演の時の帝劇。これいいな〜〜ジョジョミュの時もこれくらい豪華にやって欲しかったけど、最近はやってないのか作品によるのか…?
これは渋谷駅 地下通路の巨大ポスター。このマモミル様好き。
日比谷シャンテでのコラボ。これもいいな〜〜!
そういえば、パネル展示もありましたね。
こちらは再演の時。ファンクラブチケットがマモミル仕様だったのは再演の時だっけ?
そういえばこのドリンク飲んでみました…!
美味しかった!けどわらびもちが氷に紛れてて迷子なってたわ(笑)
そして幕間の休憩時間には…
帝劇のカフェへ。なんだかんだで初めて行くことができました。ディオ様色のケーキをいただきましたよ!
相変わらずアクリルカードわからん。
こちらは入り口で配られたおけぴ観劇会マップ。
これを読んで、河内さんが切り裂きジャックだけでなくアーチャー警部もやっていたことを初めて知ったよね。次はちゃんと注目してみよ〜
ではでは、次は翌日です!